「株式会社ALIVE様・株式会社somboo様ご寄付」「名古屋樟ライオンズクラブ様フードドライブ・一般社団法人DRCT様防災食ご寄贈をもとに実施の「スマイルBOX」申し込み者を対象としたアンケート調査 R6.8月16日~8月27日
コロナウイルス感染症は、第5類に分類されてから1年3か月が経過したものの、感染状況は緩やかに悪化しており、未だ不安要素を残しています。加えて食料品と生活用品の止まることのない物価高騰の追い打ちは、平常時から経済面、生活面で大変なひとり親家庭においては、更に大変さが増していることと推察します。
まだまだ自分や子どもがコロナに感染して仕事を休み、減収で生活が苦しいなどの相談も入ります。給食の無い夏休みは更に苦しくなっていることと推察されます。今回のアンケートを通して、長引いたコロナ禍や物価高の影響、ひとり親家庭の生活の変化及び今後の生活の上でのお悩みやお困りごとをお聴きし、皆様に少しでも明るい笑顔と元気をお届けする活動に繋げていきたいと思っております。更に、行政へも今後の支援施策検討の方向性に役立てていただくよう、皆様の声をお届けしていきます。
調査の概要
【調査対象】愛知県内の20歳未満の子どもを持つひとり親家庭
【調査方法】オンラインでの回答
【調査期間】令和6年8月16日(金)〜令和6年8月27日(火)
【回 答 数】773世帯
【調査項目】
- スマイルBOXについて
- 2023年5月以降の生活(仕事・収入・支出・家計の工夫)
- 子どもの様子(不安・不安の原因・最も必要なこと)
- ひとり親世帯対象支援について(子育て世帯を対象とする支援の利用経験・ひとり親世帯を対象とする支援の利用経験)
- 家庭状況(世帯状況・年代・住んでいる自治体・子どもの人数・子の就学状況・親の健康状態・子の健康状態)
結果の概要
【仕事の状況の変化(2023年5月以降の生活)】
「仕事の量が減った 22%・仕事がなくなった 7%」 29% 3割弱
【収入の変化(2023年5月以降の生活)】
「収入がほとんどなくなった 7%・かなり減った(半分程)11%・少し減った29%」 47% 5割弱
【支出の変化(2023年5月以降の生活)】
支出:「かなり増えた 56%・少し増えた 35%」91% 9割強
【子どもの不安(2023年5月以降の生活) 】
「非常に感じている 13%・ある程度は感じている 47%」60% 6割
【最も必要なこと】
「経済的援助」88.6% 9割弱 「精神的援助」26.0% 「人とのつながり」18.4% 「育児援助」16.7%
【雇用形態】
「非常勤・パート・アルバイト」が44% 「派遣社員・契約社員」が11% 不安定な雇用形態 55%
【健康状態】
あなた「どちらかというと悪い・悪い」37% お子様「どちらかというと悪い・悪い」11%
仕事の状況の変化 その他 自由記述
- 体調が悪くて仕事に行けていない
- 病気により退職した
- うつ病を発症し休職
- 体調不良のため欠勤日が増えた(有給休暇は子供の熱などで使い切った為)
- 6月から派遣先が変わって、重い荷物を持つことがあったので腰を痛めてしまった
- 仕事量がかなり少なくなった
- コロナ後遺症で自宅療養していた
- 精神的なもので休職
- 育休中
- パートしていた店舗が突然潰れ、転勤になりました
- 子供が障害児の為、働きたいのに働けない現状です
- 月によって仕事量の変動が激しい
- 担当変更で、ストレス過多になり、体調不良
- 育休をとっていました。厚生年金加入一年未満だったので育休手当は対象外だったので、子供達の手当で生活していました
- 通学
- 病気治療中で働かない
- 2023年4月中旬から仕事を始めた
- コロナに感染し苦しいです
- 一昨年前体調崩してから休職している
- うつ状態になり不安定
- 契約満了
2023年5月以降支出の変化 自由記述
- 物価が上がり何でも高いです。受験生で去年より支出が増えました。
- 高校進学に伴い教育費や進学時の一時的なまとまった支出があった。また夏休みを利用して、手術のため入院しており、自己負担分などの支出がある
- 長男が寮に入っていたが家に帰ってきた
- 多重債務で自転車操業
2023年5月以降増えた支出 自由記述
- 習い事が値上がりしました
- 学校の部活で使用するシャツや用品
- 学童の費用
- オムツ代
- 消耗品
- 日用品
- 学用品
- 学費(高3なので)
- 学費
- 塾代
- 仕事が減った分で足りない生活費、出産準備、産前産後の生活費、予定外の出費など
- 葬儀
- 部活動
- 国保代が値上がり、子供の成長で服がほとんど着れなくなってしまったり、エアコンが故障したり、転勤先の駐輪場代を自腹で払わないといけなかったり、色々増えました
- デイサービス費用など
- 父親の施設代、玄関の鍵の取り替え
- 交通費、病院の通院で
- 中学校進学
- 小学生準備
- 小、中、高校生の子供がそれぞれ部活動でのお金がかかる
- 娘の歯がガタガタで矯正することになり、自費のため、約100万かかることになった
- 父方にいる長男がうちで生活するようになったため
- 子供へのお小遣い
- 子供の歯の矯正代
- エアコン購入
家計の工夫 自由記述
- 家計簿をつけるようになった
- 新聞をやめた
- 収入を増やすようにパートから正社員へ転職をした
- そもそも自分にかかるお金は一切捻出できない→自分にかかるお金は使わない
- 親が我慢した
- さらに安い食材のみで献立を考えるようになった
- おつとめ品の野菜を買う
- 可能な物は全て全てリサイクルショップで買う
- リサイクルで買えるものは買うようにしてます
- 食品を買うときは夕方の見切り品を中心に買う
- 割引品を買うようにしている
- 子供の服をリサイクルショップで買う事が増えたし逆にサイズアウトした服をリサイクルショップに持ち込む事が増えた
- 寝る時一度もエアコンを付けてない
- これ以上何をすれば良いのか分からない
- 控えられるところがなく限界
- 服や靴下やカバンなど少しくらい破れても使い続けたり、自分の食事量を減らしたり、値引きの物を買ってきたりしています
- 普段から美容室には行かない。自分で切る
- 友達にお下がりをもらう
- 食事を1日2回にした
- 大人の食事回数を減らした
- 食費減らす
- 子供服はメルカリやYahooフリマを利用した
- メルカリで不要なものを販売
- 入場料が高いレジャー施設を控えた
- 出掛けなくなった
- 外出を控えた
- 習い事はしない
- 移動は自転車か徒歩で出きるだけ移動するようにしています
- 生鮮食品は値引き品を極力購入
- 激安スーパーを多く利用
- こども食堂
- 肉、魚の量を減らしている
- ずっと前からできる限り工夫している
子どもの不安の原因 自由記述
- 南海トラフ等、地震が立て続けにおきていたり、学校の国語の教科担任からの言葉で学校を行き渋るようになった
- 南海トラフ
- 地震、異常な暑さ
- 地震のニュースが増えて、元々地震怖がってたのが、最近は特にひどく情緒不安定
- ひとり親家庭になったこと
- 父親がいない事
- ひとり親であること
- 父親がいないことにコンプレックスがある
- 遊びに行きたい場所に行けない
- 私の仕事量が増えた事により家庭時間が減った為
- 母の忙しさ
- 学童
- 家計
- 金銭的に
- お金がない
- 就職予定だが、運転免許代や車通勤になるので購入費
- 気圧に伴う頭痛、祖母が認知症になりかかっていること
- 体調不良
- 健康
- 健康状態
- 私が病気になり後遺症で上手く歩くことが出来ず車の運転もできず、好きな所へも連れて行けなくて、やはりそういう所で不安を感じているように見えます
- 体調面(うつ病)
- 思春期による気持ちのコントロール
- 生きる意味
- 不登校になってしまいました
- 学校
- 母親が感じている将来への強い不安を、子供も感じ取ってしまっている
- 学費
- 親の収入
- 経済的不安
- 親が仕事してなくて収入がないこと
- 生活費など金銭面
- 病気
- 私(母親)の体調不良。現在入院中
- 病気のこと(肢体不自由)
- パニック障害
- 発達
- 将来への不安
- 自分の学費が家計の負担になっていることがわかっている
- 家の金銭面。物価高や光熱費
- 家庭状況
- パパと3人で暮らしたいと思っている
- 母親の私が病気で無職のため、収入がないことを気にかけている
- 養育費未払い、地震
- ご飯のおかわり、してもいい?と聞いてくるようになってしまった
- 塾に行きたいが入れない
- 元夫の件で、揉めている
- 元夫からの嫌がらせと、住む家がなくなりそうなので引っ越したくないと不安がっています
- 元夫からの悪影響がまだまだ抜けない
- 生活保護になり 引っ越さなければならない
- お金。 お金がいろいろかかり、私が困ってるので、娘が心配するようになった
- 自身の性別の違和感について
- 母が死んだり、入院したりするようなことがあると、頼れる人がいないこと
最も必要なこと その他 自由記載
- 将来の為の勉強時間
- 母親(または父親)が学ぶ機会
- 子供が発達障害のグレーゾーンだが、公的機関は主に中学生までしかみてもらえず、民間の心理相談所は有料なので相談ができない
- 体調不良で仕事と家事の両立がかなりしんどい
- 子どもの大学進学相談。
- 学習支援、夏休み冬休みの昼食支援
- 家事援助
- 食品
- 子供の将来について支援してくれる機関
- 元夫との関係を切りたい
- ヘルパーさんに家事手伝い
- 子どもの学習塾援助
- 食品援助 部費援助
- 防災
【令和6年度物価高で更に辛い想いをしているひとり親家庭アンケート結果報告】
「株式会社ALIVE様・株式会社somboo様ご寄付」「名古屋樟ライオンズクラブ様フードドライブ・一般社団法人DRCT様防災食ご寄贈をもとに実施の「スマイルBOX」申し込みひとり親家庭世帯を対象とした調査(773世帯)あとがき
「派遣社員・契約社員や非常勤・パート・アルバイト」の非常勤雇用の割合は6割弱を占め、不安定な雇用形態のひとり親が多いことがわかります。
2023年5月以降の現状を聞くアンケート結果
コロナ感染症は第5類に移行されてから1年4ヶ月を迎えましたが、感染状況は終息せずに、まだまだ本人や家族の感染により仕事を休まざるを得ず、減収になっているひとり親からの相談を受けます。優遇措置が無いのも減収、支出増につながっていることの嘆きも聞きます。(お休み特例や食料品支給等)更に光熱水費や原材料の高騰により、生産調整をしたり、時間外抑制や調整を実施する企業様も多くなり、真っ先に、不安定な雇用形態の者に影響があるようです。「仕事がなくなった・仕事が減った」がコロナ禍よりも減っているとはいえ3割を占め、「収入がほとんどなくなった・収入がかなり減った(半分ほど)・収入が少し減った」が5割を占めるという悲惨な状況となっています。
仕事が減ったり、収入が減ったりの世帯が多く占める中、支出が増えたが9割強ありますので、長引いたコロナ禍と物価高の追い打ちで、困窮度が更に増しているひとり親家庭が多いことが読み取れます。 中でも、多子世帯で、特に困窮度が増していることが分かりました。
また、家計の工夫で「診察を控えた」60世帯7.8%と1割弱ですが、あり、とても心配なことだと感じています。また、自由記述では、食事を1日2回にした。大人の食事の回数を減らした。自分の食事量を減らす。等の回答がとても多くありました。ひとり親世帯の多くが、更に辛い想いをして、我慢を強いられてる現状がありました。
子どもの不安「非常に感じている・ある程度は感じている」が6割あった。不安の原因が「勉強」46%「進路」37%「友人関係」21%「家族関係」15%
子どもの不安の自由記述では、ひとり親家庭になったことが多くの家庭で挙げられている。家計、お金、経済的不安もとても多くあった。不登校や生きる意味等の記述が多いのも今後の活動の課題となりました。
ワンオペでストレスを抱える状況が多くあるひとり親は、自分のストレスに加えて子どものストレスや不安が多いと推察されます。経済的援助を求める世帯は89%ですが、精神的援助を必要としている世帯も26%みえます。頼る場所や頼る人の存在が大きく作用すると感じます。今後益々ひとり親家庭の相談窓口の機能強化に努めていきたいと考えております。
コロナ感染の終息の兆しが見えない状況に加えて、物価高騰の追い打ちは止まる気配を見せません。今後とも愛知県母子寡婦福祉団体としましては、職員一同、学びの機会をなくさないように、就業支援講習会始めセミナー研修会、養育費相談、法律相談、就業支援、就業相談、職業紹介に、「今後の困りごと」に対しても、アンケート結果を踏まえて、寄り添い型支援を強化していきたいと思っております。
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